大日本サムライガール 1巻

大日本サムライガール 1 (星海社FICTIONS)

大日本サムライガール 1 (星海社FICTIONS)

「真正なる右翼は、日本に私ただ一人である。」
極右と呼ばれる思想をもち、日本を変えるために政治の頂点を本気で目指す16歳、神楽日毬(かぐら ひまり)と、
日本最大の広告代理店「蒼通」の社員である織葉颯斗(おりば はやと)26歳が出会うところから話がはじまります。

この民主主義国家での政治家の仕事は何か。
それは、「いかにマスメディアに取り上げられるか。」
メディアに露出していれば、票だって、献金だってついてくる。

では、被選挙権を持たないが、突出する美貌をもつ日毬を、最短ルートで政治の頂点に登らせるにはどうすればいいか。
・・・アイドルとして活動して、知名度をあげればいい。

そんな感じで、二人だけのプロダクションを設立。芸能活動を開始するというのが、あらすじです。


まだ1巻しか読んでいないし、1巻もいいところで終わるので、感想を書いていいのか迷うんですが、
これは、気持ちいい小説。

社会人なら誰でも受け入れている、社会の汚い部分や、世論、
そういうものを知っていて、プロデュースを大人のやり方で進めていく颯斗と、
日本のため、自分をプロデュースする颯斗のためにと、真っ直ぐ芸能活動にぶつかっていく日毬。
この二人の対比によって、
日毬の真っ直ぐさが際立って、魅力的なヒロインに感じるんですよ。
颯斗への信頼感からくる恋心。もう頬を赤らめて話す様子とか、
失敗して、颯斗に見捨てられたくないと不安になるところとか、感情も素直でわかりやすいところがもうね!

話の展開も、テンポがよくて、一気に読めてしまいました。
怒涛の展開で、スターダムに上がる日毬と颯斗の前に立ちはだかる壁。
正面から立ち向かい、凛と、真っ直ぐに立ち向かう日毬。
ご都合主義的な部分はありますが、
それがいい!

明日にでも2巻を買ってきます。